Question
このたび新しい人事賃金制度の導入に伴って全社員の評価を見直したところ、一部の社員で降格・降職となるものが出てきました。
減給には「1回につき1日分の半額」や「給与の1割まで」といった限度がありますが、降格・降職によって給与が下がる場合、減給の限度を超えるとまずいでしょうか?
Answer
降格や降職によって賃金が下がることは、減給の制裁には当たらないため、減給の制裁を行う際に定められている限度を下回っても特に問題はありません。
降格降職は、何らかの問題を起こした社員への懲戒処分として行われることもありますが、ご相談の例のように人事制度の見直しでも起こりえます。このような場合の降格降職は果たして制裁に該当するのか、といったことは確かに気になるところでしょう。
労働基準法には、就業規則などによって減給の制裁を定める場合は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならないこと、また、総額が1賃金支払期の賃金総額(現実に支払われる賃金)の10分の1を超えてはならないこと、が定められていますので、このことをご存知であれば、降格降職との関連に考えが及んでも不思議ではありません。
しかし、過去に行われた「運転手を交通事故により助手への格下げをした場合」の裁判では、「降格処分に伴う賃金の低下は、労働者の職務変更に伴う結果である限り、減給の制裁に当たらない」との判断がなされています。
したがって、降格降職がどういう理由で行われるかにかかわらず、減給制裁との関連性は考える必要がないということになります。
作成日:2007/10/01
