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人事労務Q&A

 

2008年5月7日
Q.就業規則の一方的な変更は無効になるの?

現在、就業規則の全面的な見直しを行っている最中ですが、
会社側の一方的な就業規則の変更は、場合によっては無効になることがあると聞きました。
せっかく一生懸命作り直したものがムダになってしまう思うと、やりきれない気分です。
無効になってしまわないためには、どうすればいいのでしょうか?

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A.回答

会社が就業規則を変更する際に気をつけなくてはならないのが不利益変更の問題です。

就業規則に定められた労働条件は労働契約そのものであるため、就業規則を見直す際に労働条件を向上させることは問題ありませんが、低下させてしまうと「経営者が一方的に労働条件を引き下げてしまってもよいのか?」という問題に突き当たることになります。

実際に就業規則の変更によって労働者が大きな不利益を被り、裁判で争うことになった場合は、その変更が無効とされてしまう可能性があることも否めません。かつて退職金制度の変更をめぐって争われた事件の例を通して、トラブルを恐れるあまりに「就業規則の不利益変更はできない、行ってはならない」との認識が一部に拡がった感もあります。

しかし、専門的見地から言えば、「就業規則の不利益変更は、条件さえきちんと揃えばできるし、行ってもいい」との認識です。不利益変更は、そこにきちんと「合理性」「妥当性」や「導入プロセスにおける一定の配慮」等があれば有効なのです。前出の裁判の判決もそういった点を評価し、不利益変更を容認しています。

したがって、トラブルになりそうな大きな変更を行う場合、社員全員に同意書に署名してもらうことをお勧めしますが、会社の規模が大きく、個別の同意を取り付けるのが困難な企業でも、次のような合理性の判断基準に照らし合わせてお考えいただければと思います。(不利益変更に妥当性があるかどうかを実際に判断するには、過去の裁判例などを参考に考えていくことになりますので、労働判例に精通した社労士等専門家の意見を仰ぐのが早道かと思われます。)

就業規則不利益変更の合理性の判断基準

●就業規則の変更によって労働者が被る不利益の程度
●使用者側の変更の必要性の内容・程度
●変更後の就業規則の内容自体の相当性
●代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況
●労働組合等との交渉の経緯、他の労働組合または他の従業員の対応
●同種事項に関するわが国社会における一般的状況

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