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社員が社用車で業務中に交通事故を起こしました。
修理にかかる費用を給与から差し引こうと考えていますが、できますか?
労働者が起こした損害について、会社が一方的に労働者の賃金から損害賠償額を控除することは、賃金の全額払いの原則に反するためできません。ただし、損害賠償を支払うことに本人の自由意志の下で同意が得られた場合は、一括又は分割といった支払い方法に関して協議した上で、毎月の給与などから控除することは差支えないものと思われます。
また、労働者から損害賠償を請求する際には、実際に生じた損害についての賠償を請求することは問題ありませんが、「○○をしたときは○○円の損害賠償を行います」といったように、あらかじめ損害賠償額を予定して労働契約を行ってはならないことになっていますので、この点にも注意が必要です。
さらに、発生した損害の責任について、どの程度をその労働者に負わすのかについてはよく考えなければなりません。状況にも寄りますが、業務中に起きた事故については使用者である会社にも責任があるとの考え方が一般的です。「事故を起こした労働者に故意又は重大な過失があるか?」「損害はどれほどの大きさか」などを総合的に考慮して判断されるとよいでしょう。
賃金は労働者の生活を支える重要な原資ですから、その支払いについては確実になされなければならず、労働基準法では、賃金の支払いに関し5つのルールが定められています。