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22年の労基法改正で残業代はどうなるの?

22年の労基法改正で残業代はどうなるの?

Question

平成22年4月に労働基準法が改正されると残業代の計算方法が変わると聞きました。
どのように変わるのでしょうか?

 

Answer

今回の労基法改正では、時間外労働の限度基準が改正され、法定時間外労働の割増率が引き上げられることになりました。

 

1.時間外労働の限度基準の改正

法定労働時間は1日8時間、1週40時間と定められていますが、労使で協定(36協定)を締結すれば、これを超えて次の限度時間まで働かせることが可能です。そして、さらに36協定に特別条項を設けることで、この限度時間を超えての労働も可能となります。

期間 限度時間 限度時間
(1年変形の場合)
1週間 15時間 14時間
2週間 27時間 25時間
4週間 43時間 40時間
1か月 45時間 42時間
2か月 81時間 75時間
3か月 120時間 110時間
1年間 360時間 320時間

特別条項は、今までは単に延長できる最大時間数を記載するだけでしたが、今後は一定の期間(1日を超え3か月以内の期間、1年間)ごとに割増賃金率を定める必要があります。

また、限度時間を超える労働に対する割増率は現行の率(25%以上)を超えること、そもそも延長する時間数を短くすること、の二つが努力義務として課されることになりました。

 

2.法定時間外労働の割増率の引き上げ

月60時間を超える労働に対する割増率は、50%以上に引き上げられることになりました。

 

●特別条項の例

「一定期間における延長時間は、1か月45時間とする。ただし、通常の生産量を大幅に超える受注が集中し、特に納期がひっ迫したとき は、労使の協議を経て、6回を限度として、1か月60時間までこれを延長することができる。なお、延長時間が1か月45時間を超えた場合の割増賃金率は 35%とする。」

 

●割増賃金の設定例

(1)1か月の限度時間を超える労働に対する割増率を35%に設定した場合

法定外労働時間数 45時間まで 60時間まで 60時間超
割増率 25% 35% 50%

(2)1か月の限度時間を超える労働に対する割増率を50%に設定した場合

法定外労働時間数 45時間まで 45時間超
割増率 25% 50%

(3)限度時間を超える労働に対して割増率を設定しない場合

法定外労働時間数 60時間まで 60時間超
割増率 25% 50%

 

◆深夜労働との関係は?

午後10時から午前5時までの深夜労働に対する割増率は現行と同じ25%以上です。したがって、残業が法定外かつ深夜に及ぶ場合の割増率は75%以上となります。

 

◆法定休日労働との関係は?

法定休日(週1日または4週4日)に対する割増率は現行通り35%以上です。法定外労働が月60時間以上になるかどうかの算定には、法定休日に行った労働は含まれませんが、法定休日以外の休日労働は含まれるため注意が必要です。

 

◆代替休暇制度での対応も可能

月60時間以上の引き上げ分については、割増賃金の代わりに有給の休暇を付与する代替休暇制度で対応することも可能です。

 

◆中小企業は適用が猶予に

この割増率の引き上げについては、中小企業は当分の間、適用が猶予されます。「当分の間」ですから、現時点では中小企業に適用される時期は不明です。

適用が猶予される中小企業

業種 資本金の額または出資の総額 常時使用する労働者数
小売業 5000万円以下 または 50人以下
サービス業 5000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
その他 3億円以下 300人以下

 

作成日:2010/02/05

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